練習では出来るのに試合では出来ないのは?
シーズサッカーアカデミーは、今までのサッカー指導という土壌の上にマンチェスターユナイテッドサッカースクールで僕が学んだ事を積み上げています。
先週末は、ロングパスが上手くなりたい選手がいたので、そこにフォーカスしてトレーニングを行いました。
練習で出来ることが試合で出来ないのには、理由があります。
日本の子どもたちの多くは、テクニックの反復練習をして来ている子が多いので、「練習」という環境でのテクニックレベルは高いのですが、それが「試合」という環境で活かせるとは限りません。ある意味、練習のためのテクニックを磨いているようになってしまっています。
ですので、パスが上手くなりたい、ドリブルが上手になりたい、シュートの決定力を上げたいという選手にテクニックの上達だけを目的とした練習をしても根本的な解決にはなりません。
シーズサッカーアカデミーでは、まず選手がテクニック面(技術)とメンタル面(思考)においてどんなクセがあるのかを選手と一緒に確認して行きます。
テクニックのクセの多くは練習のためのテクニックを求めた結果で、思考のクセは、練習では上手く行くが試合ではそれが同じように出来ないという経験の結果ということが多い。まず、それを認識すると解決の糸口が見えて来ます。
リクエストしてくれた選手のクセを見てみると、テクニックが上手なのに試合でパスが出せないのは、パスを出す前に後ろに下がるというクセや、ロングパスは難しいだとか、ボールをコントロールするテクニックがないという思い込みでした。
その選手はいつも練習を一生懸命がんばり、テクニックレベルも高いので、彼のクセを一緒に確認し、それをちょっと直しただけで、ミニゲームなどの実践に近いレベルのプレーがグンと上がり、短い時間の中で自信をつけたようでした。
どんな練習でもそれを一生懸命やってきた選手の努力は必ず報われると僕は信じています。反復練習も素晴らしい練習法の1つで、それを頑張ると高いテクニックとアタマで理解したことをプレーに落とし込む能力を習得することができるし、集中力や継続力を養う事も出来ます。
マンチェスターユナイテッドサッカースクールで学んだコーチングを既存のものに置き換えるのではなく、今までの日本サッカーが培って来た指導の土壌があるからこそ、シーズサッカーアカデミーでのコーチングが選手たちに受け入れらているのだと思います。